ヨーロッパ諸国でロックダウンが続くなか、「シャネル(Chanel)」は、伝統工房の技をフィーチャーしたコレクション「メティエダール(Métiers d’Art)」コレクションのショーを、今年は無観客で開催するという。海外メディアが報じている。
仏ロワール地方・シュノンソー城で開催、12月3日に配信
会場にはフランスのロワール地方にあるシュノンソー城が選ばれていたが、ショー自体は予定通りの開催となる。
実際のランウェイは12月1日に行われ、無観客で撮影された動画は現地時間12月3日午後7時(日本時間午前3時)に、ブランドの公式サイトやSNSで配信される。
カール・ラガーフェルドが始めた「メティエダール」
ファッション業界では一年を締めくくる一大イベントと考えられている「メティエダール」のランウェイショーは、毎年12月に行われるのが恒例となっている。
もとは2002年にカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が始めたもので、「伝統工芸・芸術工芸」を意味するフランス語が冠されている通り、メゾンのコレクションを支えるアトリエの技に焦点を当てる。
日本でも知名度の高い刺繍工房「メゾン・ルサージュ(Maison Lesage)」をはじめ、羽飾りと造花の「ルマリエ(Lemarié)」、製靴「マサロ(Massaro)」、コスチュームジュエリーの「グーセンス(Goossens)」など10以上のアトリエが集結。
毎年趣向を凝らしたランウェイにも注目が集まっている。2004年には東京の「シャネル」銀座店で発表されたほか、ニューヨーク、モンテカルロ、ロンドン、モスクワ、上海、ボンベイ、エディンバラ、ザルツブルグ、ローマ、ハンブルグなど、ショー会場も各国を旅している。
カール・ラガーフェルドの後継となったアーティスティックディレクター、ヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)は、昨年12月に「メティエ ダール」デビューを果たした。
2019/20年ショーの会場にはメゾン御用達のグラン・パレが選ばれ、カンボン通りの伝説的な本店をテーマにしたコレクション「Paris — 31 Rue Cambon」が披露されている。